南関素麺(そうめん)のできるまで 南関素麺(そうめん)のできるまで 南関素麺(そうめん)のできるまで
南関素麺(そうめん)のできるまで 南関素麺(そうめん)のできるまで 南関素麺(そうめん)のできるまで

素麺(そうめん)作りの第一の作業は団子をこねる塩水をつくることから始めます。温度や湿度で延び方が変わる麺を翌日うまく作る為に塩の加減を変えるという、頭を悩ます仕事なのです。製造作業は3日工程で行います。

 朝一番に団子をこねることから始まります。機械の中で塩水と小麦粉を粗ごなしした団子を、今度は足でしっかりと30分程ふみます。ふみ終わったら桶に入れ表面が乾かないよう油を塗りビニール、布などでふたをして寝かすという工程に入ります。
 
午前の終りの時間に
『中より』という作業に入ります。延べ板の上に寝かせておいた団子を出して、厚さ2〜3cmになる位まで延べ棒で延べ広げます。それを外からうず巻き状に2cm幅位に切り込み、切ったらよりをかけながら、延ばしていき桶の中にうず巻に巻き込んで油を塗り又ふたをして寝かせます。


夕方になったら今度は
『より上げ』という作業に入ります。小指大位の太さになる様よりを掛けまた、桶に入れ、油を塗りふたをして翌朝まで寝かせます。


 2日目の朝一番の仕事は、前日により上げて寝かせておいたものを、2本の棒に幅30cm程八の字によりを掛けて細くしながら掛けていくことです。掛けたものを1時間程寝かせた後『引く』という作業に入ります。1度引いて寝かせて2度目を引いて寝かせて3度目を引いて延べます(この間2時間位)温度や湿度によっては4度目引くこともあり、その日の天候で変わります。


次はいよいよ
『延ばし』の作業に入ります。引き終わった麺と2本の棒を使って約3m程の長さに延ばして干します。この時完全に乾かすのではなく、この後の曲げるという仕事の為に適当に水分を残しておきます。ある程度乾いたらちょっとさげておいて素麺(そうめん)が手で触っても折れなくなるまで水気をもどして、寝かせます。(本当にゴザを敷き素麺(そうめん)を寝かせて布団をかぶせて、2時間程寝かすのです)
素麺(そうめん)を寝かせている間に、朝掛けるという作業の後にこねていた団子を中よりしておきます。ここまでの作業は午前中にしておきますが、天気や湿度で作業工程は大幅に乱れます。ですから1時だろうと2時だろうと、終わった時が午前中の仕事なのです。


午後からの仕事は主に曲げる事です。南関素麺(そうめん)独特の曲げ姿にする為に曲げワクという道具を使って1束づつ曲げていく重さは手にもった時の勘と曲げた時ににぎった束の手当たりによって決まります。慣れるまでは何度もやり直しをしながらしますが、慣れると1回で決まる様になります。バラと呼ばれる四角の平らなザルに寝かせて並べて、乾燥室に入れます。


2日目の最後の仕事は明日の分の団子の『より上げ』で終わります。


 朝1番掛ける。掛け終わったら、翌日の団子をこねる。掛けた素麺(そうめん)を引く。引いたら延ばす。延べた素麺(そうめん)を寝かせたら中よりをする。ここまで午前中の仕事。午後一番昨日乾燥室に入れておいた素麺(そうめん)の袋詰め。ここでやっと3日目にして南関素麺(そうめん)の出来上がりです。これでお客様に売れる商品になったのです。袋詰めが終わったら曲げる。曲げたら乾燥室に入れる。最後により上げをする。これで3日目の仕事の終りです。

水 木 金曜日は、3日間の作業が続きます。
2日以降金曜までの午前中は各自分担して仕事しますので重なり合ってしている仕事もあります。たとえば引いている人もあれば延ばしている人、乾かしている人と同じ時間に同時進行していくのです。